友達が一人もいなかった学校だったけど、突然出会った初恋の人のおかげで友達が三人できた。


その事を綾子に知らせたくてたまらなかった。



綾子は桜山高校に落ちて滑り止めとして受けた私立高校に入学した。

そこは野球の名門校で、高校野球好きの自分としてはちょっとうらやましかったりする。


ここ最近甲子園にも行くしね。





買ったばかりの青の縞模様のシーツをつけた布団の上に寝転がりながら、子機を持った。

ベットの横の机にはばっちり水を用意してね。


ダイヤルを回して出るのを待つ。



『もしもし……七美?』

「うん!綾子~久しぶりぃっす!…今日学校どうだった?」

『う~ん、ボチボチだなぁ♪でもちゃんと友達できたよ!七美は?』


「私は不安だったけど、ちゃ~んと友達できたよ♪」


『…あ!そういえば言い忘れてたんだけどね』


いきなり綾子の声が潤った声に変わった。


「何なに?」

『実は一週間前からなんだけど…百瀬綾子に彼氏ができました!』

「え!?ホントォ!良かったしょ~♪…おめでと~っ」

『サンキュー!』