「そうなのか?」
「2人共、改めて紹介するわね。
夫の岩波洋一さん。
あの有名な難関K大出身でIT企業の社長の
超お金持ちなの。
私に勿体ないぐらいの優秀でエリートで
イケメンだから、皆羨ましがられちゃって
あ、そうだわ!」
「洋一さん。この人達に洋一さんのご友人を
紹介してさしあげたらどうかしら?
相手も居ないようだし」
白川さんは、そう言ってきた。
はい!?
何を言い出すの…この人は!?
確かに彼氏が居ないと言ったけど
誰も紹介してくれとは、言っていない。
何でこんな事に……?
「まぁ、美麗の友人なら紹介してやらん事もないが
さすがに俺みたいな男は、おらんしな」
白川さんの旦那さんは、そう言ってきた。
「確かに洋一さんのような完璧な男は、
何処を捜しても居ないわよね。
でも、大丈夫。
この人達ぐらいなら…多少劣っていても
文句なんて言えないわよ。
私は、優しいから友人のためにやりたいの」
「そうか。まぁ、俺より劣る男なんて
腐るほど居るからな。
いいだろう…優しい美麗のために紹介してやる」
「キャー洋一さん優しい」
勝手に盛り上がる2人をよそに
私と梨子は、唖然としていた。
ちょっと持って…。
完璧な男とか、エリートとか頼んでも居ない。
私は、そんな事を望んでいないのに。
「何を考えてるのよ…コイツら」
梨子は、呆れたようにぼやいていた。