「あの…ありがとうございました」

申し訳なそうにお礼を言った。

だが先生は、黙って
食器を片付けていて何も言わない。

食器を持ってキッチンに行ってしまった。

「あ…あの…」

呆れて何も言えなくなってしまったのだろうか?

不安になりながら居ると
睦月君が1枚のチラシを持って来て
私に差し出してきた。

えっ?チラシ…?

意味が分からなかったが
そのチラシを見てみる。

そのチラシは、近々
パンケーキのお店がオープンするらしい。

しかも、かなりの有名店だとか

チラシに載っている写真のパンケーキは、
フルーツや生クリームがたっぷりと乗っていて
美味しそうだった。

「うわぁ~美味しそうなパンケーキだね。
私も食べたいな」

思わず本音を漏らした。

あ、もしかして……。

「私もパンケーキのお店に
誘ってくれようとしてくれてるのかな?」

違うかも知れないけど、そう尋ねてみた。
すると当たったらしく睦月君は、コクリと頷いた。

当たってしまった。
睦月君は、私も一緒に食べに行こうと誘ってくれた。

嬉しい…でも、いいのだろうか?

そうしたら

「女子供は、そういう甘ったるいの好きだよな。
見てるだけで胸くそが悪くなりそうだ」

ブツブツと言いながら先生がこちらに来た。

しかも、コーヒーを淹れて持って来てくれた。
睦月君には、ジュースを

「あ、ありがとうございます。
パンケーキは、女性とかに大人気ですからね」

私もスイーツが大好きだし