「だ、大丈夫です。
その…少しかかった程度なので」
ギクッと思い手を後ろに隠した。
すると先生は、強引に私の手を取った。
「大丈夫な訳がないだろ!?いいから
見してみろ!!」
見られた手は、赤く腫れ上がっていた。
どうしよう。見られちゃった…。
「あの……」
「これは、腫れ上がっているな。
水で冷やした方がいいだろう」
そう言うと私をそのまま強引に
連れて行かれ水道水で手を冷やされる。
先生に挟まれ近い上に
手を握られてしまう。
どうしよう…近い。
ドキドキと心臓が高鳴りだした。
「あの‥…先生…」
「黙って冷やしていろ。ったく
何をやっているんだ!?」
呆れたように怒られる。
ビクッと震え上がった。
そのまま私は、水道で手を冷やしていると
先生は、向こうへ行ってしまった。
どうしたのだろうか?
しばらくして
先生は、救急箱を持って来てくれた。
「ほら、ある程度冷やしたのならこちらに来い。
手当てしてやるから」
そう言ってくれた。
「は、はい。」
言われがまま先生に手当てをしてもらう。
右手を小さく切った湿布を貼ってくれた。
ひんやりしていて気持ちがいい。
まだ、心臓がドキドキと高鳴った。