「白川美麗ってあの白川美麗!?
嘘…知らない。本当なの?」
私は、驚いて聞き返した。
「しかもデキ婚らしいのよ。
私も優希から聞いたんだけどさ。
あの子…白川さんとも仲良かったから
で、しかも相手がIT社長らしくて
お金持ちのイケメン。
周りに自慢したくて仕方がないみたい」
そう教えてくれる梨子。
その言葉を聞いた時…白川さんらしいと思った。
彼女とは、高校からのクラスメートだが
これと言って仲良かった訳ではない。
美人でお洒落な子だったから男子からモテていた。
ただ高飛車でぶりッ子な所があるから
同性から嫌われやすかったけど
「そんなの?白川さんらしいね」
「まぁね。それで、盛大に結婚式を挙げるらしくて
クラス関係の私達も呼ぶらしいわよ。
きっと自慢して高笑いしたいんでしょうね!
ムカつくわよね。」
「そっか…」
例えデキ婚でもお金持ちのイケメンとか
普通なら羨ましい限りである。
だけど私は、あまり関心が無かった。
どうしてだろうか?
前ならいいなぁ~とか羨ましく思えたのに。
今は、それよりも仕事の事でいっぱいだった。
「もう…涼花ったら反応が薄いわよ!?
さては、あの例の先生の事を考えていたわね?」
梨子は、言い当ててきた。
ギクッ!!
何故分かったのかしら?
さすが親友…。
「だって1人の幸せよりまず身近の問題の方が
気になるんだもん。
羨ましいなんて思っていられない」
そうではなくでも
ミスして先生に怒られるのに。
「まぁ…あんたは、イケメン先生との
関係性の方が気になるでしようけどね」
梨子は、呆れたように笑った。