「えっ?」

「何言っているんだ。
最初から喧嘩なんてしてねぇーよ。
それより解熱剤買ってきたから
これ尻に入れてもう一度寝ろ」

先生は、そう言いながら
睦月君の頭を優しく撫でた。

「あっ…喉が渇いていると思いますので
お水を用意しますね」

私は、慌てて水を準備するため離れた。

その夜は、
先生が付き添いながら看病をしていた。
私も出来る限り手伝った。

「俺が付いているからお前は、もう寝ろ」

「いえ私も起きてます。
心配で眠れませんし…」

睦月君が心配だし
先生が起きてるのに眠れない。

「ったく…寝不足になって
倒れても知らねぇーぞ?」

呆れながらタオルを取り替えていた。
本当に先生は、優しい。

「あの…先生」

「あっ?」

「睦月君。早く良くなるといいですね」

「アホ。大した事ではないから、すぐに治る」

そう言いながらもクスッと微笑んでくれた。

先生の笑顔が私を嬉しくさせる。