な、生原稿だ!!
蓮見先生の大ファンの私は、原稿を受け取ると
興奮して手がガタガタと震え上がった。
「あ、ありがとうございます」
深々と頭を下げて受け取った。
これで今日の分の仕事が無事に終わる。
後は、これを会社に届けるだけだ。
「あ、ケーキ
先生も一緒にどうですか?」
「いや、いい。俺は、甘いのが嫌いだ。
それよりもさっさと届けて来い」
「は、はい。
お邪魔しました」
私は、慌てて先生の自宅から出て行った。
もちろん無事に会社に原稿を提出して終了。
この作品が新作として発売するのが
楽しみで仕方がない。
失敗したけど何とか貰う予定の原稿が渡せた。
コツさえ、上手く覚えれば…。
次は、失敗せずに成功させてみせよう。
そう思いながら翌日、先生の自宅に向かった。
次の連載の打ち合わせと編集長に頼まれた件がある。
先生…受け入れてくれるだろうか?