睦月君と朝食を堪能していたら
聞き覚えある声で

「あら、小野木さん。お久しぶり」と言われた。

えっ?

振り向くと白川美麗だった。

何で!?
こんな所で白川さんが居るの?

正直会いたくない人だった。
白川さんの旦那さんの事もあるし

「偶然ね。それより
どうして、ここに白川さんが?」

すると誇らしげに私に言ってきた。

「フフッ…ほら、結婚して
子供が産まれたら、なかなか遊べなくなるし
独身生活が色々と出来なくなるでしょ?
だから、今の内にエンジョイしようと思って
まだお腹もあまり出てないし…」

「あ、いけない。独身の小野木さんには、
自慢に聞こえちゃうわね?ごめんなさいねぇ~」

謝ってくれたが、自慢話か嫌味しか聞こえない。
だから私は、この人が苦手だ。

「……そう」

返事に困っていると睦月君が椅子から
おりて近寄ってきた。

そしてお皿を私に出してきた。

あっ!!

「おかわりが欲しいのね。はいはい。
ちょっと待っててね」

助かった。この場を逃げるチャンスだわ。

すると睦月君の顔を見るなり

「ちょっと…この子って
あの報道の子よね?
あなたとどういう関係なのよ!?
まさか、ベストセラー作家と本当に付き合ってるの」

驚いた表情で言われた。

「えっ?えっと…」

どう説明したらいいだろうか?

戸惑っていたら睦月君が白川さんに向かって

「お姉ちゃんは、パパのお嫁さんになるんだよ!」

そう言ってきた。

えぇっ!?