「……先生……痛いです」

「アホ。言いたい事は、山ほどあるが
いちいち言うのがめんどくせーから
これで、許してやる。
それより帰るぞ。
あまりここに長く居たくないからな」

先生は、ぶっきらぼうながらも
そう言ってきた。

それって……つまり
許してくれるって事だろうか?

私……また、先生の担当になってもいいの?

戸惑う私に睦月君が

「お姉ちゃん。お家帰ろう」

そう言いながら上目遣いで言ってきた。

「……睦月君…」

「おい。早くしろ」

先生がムスッとしながら呼んできた。

「は、はい。」

嬉しい…また、先生と睦月君と一緒に居られる。
先生のもとに行こうとしたら

「おい、涼花!!?」

えっ…?

名前を呼ばれ振り向くと岩神さんだった。

「い、岩神…先生…」

呼び捨てで名前を呼ばれたのも驚いたが
ステージ側に居た岩神さんが、いつの間にか
私達のそばに来ていた。

「誰だよ…そいつ?」

ジロッと蓮見先生を睨みつけながら言う。