『何だか元気のない声だな。
何かあったのか?』
「いえ、別に…体調が悪いからだと」
私の声で異変に気づく岩神さん。
だけど、理由を言えないので
体調不良のせいにする。
『なら、いいけど。ってきり
またあの時みたいにドジをやらかして
落ち込んでいるのかと思ったからさ』
岩神さんは、アハハッと笑うように言う。
「うっ……」
その言葉にドキッとさせられた。
何で、分かったの?
『お前。冗談のつもりだったのに…マジかよ?』
私の反応を見て気づかれてしまった。
あ、私の…馬鹿。
自分でバラしてどうするのよ。
何かあったって
だが、そうしたら
『何かあったか話してみろよ?
俺で良かったら、相談に乗るぜ?』
岩神さんは、そう言ってくれた。
大変嬉しいのだが、話すのに抵抗があった。
しかも相手は、先生のライバルである意味
原因になった人。
言える訳がない。
「お気持ちは、嬉しいのですが
それは、ちょっと
それよりお話とは?打ち合わせって?」
話を逸らすように言う。
『えっ?あぁ、そうだった。
パーティーやこれからの小説の事で
打ち合わせも兼ねて
メシでもと誘おうと思ってたんだった』
えぇっ!?私にご飯のお誘いを?
彼の言葉に驚いてしまう。