そんなの…嫌だよ。
私は、しゃがみこむ。
涙が止まらない。
「涼花…ごめん」
梨子が悪い訳ではない。
テンパると余計な事をしてしまう自分が悪い。
そして、素直に自分の気持ちを言えないから
その日は、体調不良っていう理由で
会社を休ませてもらった。
先生の所に行けないし…。
梨子は、責任を感じてか午後から
出勤にしてくれた。
お昼を食べると梨子は、そのまま会社に
私は、ベッドの上で転がっていた。
食欲も無かったからあまりの食べられなかった。
「ハァッ…」
これで何回目のため息だろうか?
すでに数十回もしている。
そうしたらスマホが突然鳴り出した。
「ま、まさか蓮見先生!?」
私は、慌ててベッドから起き上がり
スマホを取た。
しかし、知らない番号だった。
誰からだろうか?
ハァッ…とため息を吐きながら
取り合えず電話に出てみた。
「はい。小野木です」
すると思わない人物からだった。
『よう。岩神飛鳥だが、覚えているか?』
岩神さんからだった。
「えっ?どうして…私の携帯番号を?」
『あぁ、打ち合わせをしたいから
教えてくれと言ったら、あっさり教えてくれた。
それより体調崩したんだってな?
大丈夫なのか?』
「は、はい。何とか…」
それで知っていたのね。
体調は、悪い訳ではない。
悪いのは、心の方…。