梨子は、それから40分ぐらいに自宅に来た。
「涼花~来てあげたわよ。
今日は、とことんまで飲むわよ!」
そう言いながら
「梨子。あんた、すでに少し酔ってる?」
頬がほんのり赤いし、酒臭い。
「あぁ、コンビニにお酒買った時に
2杯ぐらい飲んじゃった。えへ」
えへって…。
「梨子…飲み明かそうって言った人が
すでに飲んでてどうするのよ!?もう…」
呆れながらため息を吐くとケラケラと笑う梨子。
だけど、そんな無邪気な梨子に救われる。
あんなに悲しみで、いっぱいだった私の心が
少しでも和らいだから
「涼花~これでも心配しているんだからね…ひっく
さぁ、飲むわよー!!」
そう騒ぎながら抱きついてきた。
「はいはい。ほら、中に入って…」
梨子を部屋の中に通そうとした。
そうしたら
「涼花…吐きそう」
えぇっ!?
「ちょっと、待って…すぐに連れて行くから」
慌ててトイレに連れて行く。
そんな中、携帯の着信音が流れたが
気づいている余裕はなかった。
私は、梨子をトイレに吐かせた後も
絡んで来るので、それに追われ
電話に出る事が出来なかった。
着信履歴に気づいたのは、翌朝になってからだ。
そして、その着信履歴を見て血の気が引いた。
「うそーっっ!?蓮見先生から!?」
どうしよう…着信が2件もあった。
も、もしかして気にかけて
電話をしてくれたのかもしれない。
なのに私ったら…。