「...最近お前のストーカー来ねーな」



「補習でも受けてんじゃないの?

ほら、あいつ
見るからに赤点取りそうじゃん」








とある日を境にピッタリと。




珍しく月島が
校門前で待ち伏せていない日が
続いた。




ボンヤリと
宙を仰ぐ玲音を
ただただじっと見つめてみれば


俺の視線に気付いたそいつは
我にかえった様に

「清々したけどな」と付け加える。




「これは愛想尽かされたか
諦めたかのどっちかだな」




「愛想尽かされるって、

なんで俺が
フラれたみたいになるわけ?


...百歩譲って「諦めた」だろ」






すっきりしたという
口振りのわりに、


ここ数日玲音は
これまでにないほど
イライラしている。