講義は先生の解説から始まり、そのあとで問題を解かされた。


解かされるも何も、昨日渡されて取り組んだプリントの演習問題だったから、私はすでに昨日のうちに解き終わっていた。


答えだってついていたし、先生に質問したいような、難しい問題でもなかった。


数名が先生に当てられて、問題の答えを黒板に書かされる。


それを書き終わるのを足をブラブラさせて待っていると、先生がこっちにやってきた。


「近藤。えらい暇そうやなぁ」


「問題、全部解き終わりましたから」


先生は苦笑して、暇そうにしている私のために、講義終わりに渡すつもりだったプリントをくれた。


「明日の分のプリントと明後日のプリントや。早めに渡しといたろ」