「ねぇ、はるちゃんって何センチあるの?」


「えっと、157センチです」
 

大丈夫かな、上手く話せてるかな・・・。


「お、意外とちっちゃいんだね」


ちっちゃい、なんて言われたのは初めてだった。


「ちっちゃくないです・・」


「ははっ、それもそうだな。
よし、じゃあちっちゃいはるだから、こはる」


「こ、はる・・?」


「そう、どう?
きにいった?」


そんなの、気に入らないわけないじゃないですか・・。


「・・・はい」


「そっか、ならよかった!」



『まもなく、南高前、南高前、』



駅のアナウンスが聞こえる。


(もう少し、話したかったなぁ、)



なんて、どうせ気の利いた話もできないのに。