「おまえ今の聞いてた?」

「えっ…と…」

「もっかい言うぞ」

「いやタンマタンマ!!」


聞いてたけど…

幻聴じゃないのこれ!?

「あー言葉より行動がいい?」

「へ?」


春川の言ってる意味がわからないと
思ったら

「んっ!」

「はい。こーゆうこと」

「…」


こーゆうことって…

どーゆうこと???

「わかってねーなその感じ」

「えぇ。まったくわかりましぇん…」


キスされたけど
落ち着くからだよね?

「ねー俺そろそろ泣いちゃうよ」

「ええ!?」


やばい春川がかわいいいいい

じゃなくてほんとになんなのだ…


「あーだる。りおな俺と付き合え」

「………ドコニ?」

「そこでボケんじゃねえよ」

「…春川?」


なんか…

なんとなく…

わかっちゃったかも

でもそんなことって…

あるの??

叶わないと思ったのに

一回、友達と想われたらもう恋愛対象外なんだってことだとおもってた…

「ほんとにわかんねーの?」


すこし悲しそうな声の春川…

ありがとう春川

気持ち伝わったよ。

「んー。そろそろ教室戻らない?」

「……は?」


だってもういいじゃん。

あたしたちが付き合お?とかいうの
似合わないと思うの。

だからね?


「はやく行こーよ!


大和!」


「俺の告白が…

はぁ。
しゃーねえな!」


ぶつぶつなんか言ってる大和だけど



ほら。そんな言葉なくても

伝わるでしょ?

本当に好きな人になら。



この繋がれた手だけで


もういいと思うんだ。



「やーまと」

「ん?」

「手汗がやばい(笑)」

「おまえってほんとムードとかねえな(笑)」




*これでも幸せなんですよね*