「それ、本当に無自覚か?」 「え?」 「いや、なんでもねぇ」 どういう意味? 私はさらに首を傾げる。 「ま、いいや。無自覚だろうがなんだろうが、お前が好きなのは俺だもんな」 「え、い、いきなり何…!?」 ――チュッ 真っ赤にして慌てている私を引き寄せて、竜は私のおでこにキスを落とした。 「唇は、またあとでな」 ニヤリと口角を上げて、そんな甘い囁きを残して。