震えた私の声は、夜空の下ではよく響いて、自分でもよく聞こえた。
こらえていた涙が、とうとう頬をツーと伝う。
すると風が穏やかに吹いて、私の頬を撫でた。
まるで、涙をすくうように。
自分の想いを言葉にするのは、とても勇気がいる。
だけど、それでも伝えたくなるのはきっと――
それほど君が好きだから。
それからしばらくの間、私たちは抱きしめ合った。
時間が止まったかのような錯覚に陥るくらい、竜のことで頭がいっぱいになった。
甘い時間が流れる中、暗い空を舞ったひとつの流れ星に、私たちは気がつかなかった。