「――好きだ」 またギュッ、と抱きしめる力が強くなるのを感じた。 竜は私の耳元に口を寄せて、“愛”を囁いた。 二度目の告白。 びっくりして、それから、嬉しくなった。 ああ、泣きそうだ。 涙がこぼれそうで、視界が歪んで、目が潤んで。 でも涙をこぼさないように、必死にこらえる。 私は不器用ながら、竜の大きな背中に手を回した。