――ガシャンッ!! 瞬間、聞こえてきたのはガラスが割る音。 竜が持っていたグラスを落としてしまったのだ。 「……!?」 その音が聞こえた直後、感じたのは知っている温もり。 大好きな人の、温かな熱。 「りゅ、う……?」 ギュゥ、と私のことを強く抱きしめる竜。 突然のことで、頬が赤くなる。 恥ずかしいを通り越した感情に、戸惑う。 だけど、どうしてかな。 時間が止まればいいのに、って思ってる。