私を捕えているブラックの一人が、目を覚ました私に気づいた。 私は反応せずに、黙って俯く。 「君の過去を、神雷に話した」 「え!?」 なんで……。 話してしまったら、神雷の皆は――。 考えただけで、辛くなる。 どうしてそんなことを……? 「でもね、神雷は過去を聞いてもなお、君を守ると言っていたよ」 「え……?」 嘘……。 私の過去を聞いたんでしょ?なんで……。