いや、俺“たち”は、雫を守るんだ。
命にかえても。
それほど雫は、俺にとって大きな存在なんだ。
「雫ちゃんは僕たちの過去を受け止めてくれた。
僕たちが雫ちゃんの過去を受け止めないでどうすんのさ!」
「雫ちゃんを守る。過去を聞いても、結局それだけなんだよ」
「雫の過去を聞いても、そいつが大事なのは変わんねえよ!!」
「雫ちゃんは俺たちにとって、いなくてはならない大事な仲間なんだ」
俺たちの思いが、重なる。
大きな愛が、溢れる。
「……それなら、見せてみろよ。お前らの覚悟」
力づくで奪いに来いよ、と今までお気楽に話していたブラックの一人が、急に真剣味を帯びた声でそう言った。