――でも、


雫の過去を罪を聞いても、雫の全てがわかっても、変わらない。









「守れるさ、必ず」



俺の声は、洋館内全体に響いた。






それでも雫の存在が、大切だということは。


そして、雫への愛は、変わらない。







昔の雫がどうであれ、俺たちと一緒にいるのは、“今”の雫だ。



過去は関係ない。

そう言うつもりはないが、大切なのは今だ。





俺たちのそばにいる雫は、俺たち一人ひとりを受け止めてくれる、優しい奴。






だから、過去がたとえ予想をはるかに超えたものだったとしても、俺は――。