『なっ…!』 お父さんは、私の攻撃にすごく驚いていた。 『お前なんか、お前なんか……!!』 『待て。落ち着け。俺を殺すな―――!』 待て? 落ち着け、って? バカじゃないの? もうあんたの言葉になんか、耳を貸すもんか。 ――ザシュッ 私はお父さんの心臓に向けて、勢いをつけて自分の手を振り下ろした。 瞬間、飛び散る血しぶき。 気持ちの悪い“赤”が、私にまで飛んでくる。