『なら、計画をやめて、連れ去った人たちを返して。お母さんと夜月を返してよ!!』 私はお父さんの襟を掴んで、叫んだ。 私はそのためにここまでしたの。 こんな計画を壊したくて。 『……わ、わかった』 『本当?』 『わかったから、殺すな』 本当にわかったのかな? 計画、止めてくれるの? 私はお父さんの言葉を信じて、お父さんから離れた。 『今、電話するから……』 そう言って、お父さんはポケットから携帯を出そうとした。 が。