ついに残りは、あとひとり。





『ひっ……!』



お父さんだけ。




私はお父さんを睨むと、お父さんは一歩退いて顔を真っ青にさせた。



恐い?

そりゃそうだよね、まだ小学五年のこの私が、こんだけの人数を相手にしてもなお、倒されていないんだもんね。


逆にかかってきた相手が、私に殺されちゃっているんだもんね。






でもね、全部ぜーんぶ、お父さんが悪いんだよ?








『や、やめてくれ……』




『やめる?何を?』




『殺さないでくれ……っ』






私だって、殺したくないよ。


殺す側だって、苦しいんだから。