ブラックの一人の言葉を聞いて、神雷の皆が全員驚きを隠せなかった。 紅 雫。 私の名前は、それだった。 その苗字は、表側の人間でも裏の人間でも、誰でも驚く苗字。 そしてその名前は、私がある人物だと確定する名前でもあった。 「紅……? それって、あの事件と……」 新平が、こめかみを抑えながら、混乱している頭を整理する。 「そうだ。このお姫様は一般人じゃねえ。 お前らと同じ世界に住む人間だ」