「お前らのお姫様はな、お前らの想像を超えた過去を背負ってんだよ。 お前らの過去よりも、数段にやばい過去をな」 私の脳裏に、過去の出来事が鮮明に蘇ってくる。 思い出したくもない過去が。 「お前ら『クレナイ殺人事件』を知ってるか?」 「あぁ、知ってる」 「なら、お姫様の苗字は?」 「雫の苗字がその事件とどう関係してるんだ?」 「紅 雫。 これが、お姫様の名前だ」