「茶番はここまでだ」 「それは俺らの言葉だ」 ブラックの一人がさっきよりも低い声でそう言った。 竜がその言葉を言い返す。 静かに燃えていた火花が、今では激しく燃えている。 まるで、今から起こる嵐のように。 「――お前らは、姫を守れるのか?」 そう言ったのは、さっきまで話していたブラックの一人ではなく、また別のブラックの人だった。 でもその声は、私にとってとても懐かしい声。 ……この声は――。