幹部室の扉を開けようとしたその時。





――バタンッ!!





洋館の出入り口の扉が、勢いよく閉まる音が聞こえた。


その音にびっくりして、反射的に振り返る。






今日は、遠くまでパトロールしたり情報を交換したりするために、神雷の下っ端さん達は、この洋館にはいないはず。



幹部以上の五人は、幹部室にもういるし……。






「……誰?」






来客?

プールに行ったあの日みたいに、また嬉色さんが来たのかな?








「――なんだ?今の音」




幹部室内の声が聞こえてくる。


どうやら皆も、誰が来たのか、不審に思っているらしい。