「はぁ、はぁ……っ」
「今、頭冷やすの持ってくから待ってろ」
「ありがと……」
竜はそう言って、私の部屋から一旦出て行った。
バタン…と扉が閉まる音が、私の部屋に虚しく響く。
熱い……。
体温が上昇していくのがわかる。
あのニュースを見たから?だから、身体が異変を起こしたの?
幸せが崩れ去ったあの日の事件。
私は、忘れようとしても忘れられないんだ。
私の犯してしまった罪は重く、深い。
闇の中、誰ひとりとして立ち入ることはできない、禁忌の場所。
そんなところに、私はずっと独りで生きている。
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