「おい、大丈夫か?」




私をベットに寝かせ、布団をかけてくれた竜は、もう一度私のおでこに自分の手を触れさせながら聞いた。





「う、うん……。大丈夫」



「38度以上あるだろ、これ。本当に平気か?」





竜の問いかけに、私はへへっと無理して笑う。


竜の手、冷たくて気持ちいい。




また皆に迷惑かけちゃったな。

申し訳ない。








グルグルと頭の中を駆け巡る、私の過去。



さっきまで見ていた番組で扱っていたニュースとともに、蘇っていく。







やだ……思い出したくない。


一生忘れてしまいたい。