でもきっと、雫は俺の気持ちになんて


一ミリにも気づいてないんだろう。








それならそれで構わない。


長期戦だってなんだってやってやる。





最後に雫をもらうのは、俺だ。








「や、やっぱりその……あの……」



「嫌なのか?」




「い、嫌ってわけじゃ……」





真っ赤な顔を隠している雫を見てると、ついいじめたくなっちまうんだよな。


俺はまた雫を見て、笑ってしまった。









姫を守るのが騎士だとしたら


姫の隣にいるのは、王子。




王子って柄じゃねぇけど、お前の隣にいたいと思ってるのは、きっと―――。