【竜side】
「だからいつか、自分のこと好きになってあげてね」
雫の小さな手のひらから感じる。
柔らかくて温もりのある、雫の体温を。
自分自身に怯えていた心の震えが、だんだんとおさまっていく。
「ありがとな、雫」
「お礼を言われるほどのことしてないよ」
ふわりと花のように微笑んだ雫。
雫はすげぇな。
光がなかった暗闇に、一筋の“希望”を差し込んだ雫に、俺はきっと敵わない。
いつだって雫は、俺たちの味方でいてくれるんだな。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…