既に最悪な運命だから


私の笑顔が消えても構わない。







だからせめて


私の大切な人の笑顔だけは、守らせて………。











「雫?」



「なんでもないよ、行こ」






これから焼きそばを買うらしく、皆が先を歩く中、竜が立ち止まり振り返る。



私、泣きそうな顔でもしてたかな。

大丈夫。



私は、大丈夫。





私は笑顔を顔に貼り付けて、竜のところへ駆け寄り、足を進めた。





不安げな竜の視線を感じながら、私はずっと作り笑顔でいた。



私の儚い願いは、流れ星に伝わったかな……?