私はもう一度謝ってから、さっきまで起こっていたことを話した。
全て話し終えたとき、皆は目を丸くして驚いた。
「……そっか。予知通りになっちゃったんだね。
雫ちゃん、大丈夫??」
郁人くんがコテンと首を傾げながら、子犬のような瞳で私を見る。
か、可愛い……。
「私は大丈夫!」
瀬戸川さんが犠牲になって守ってくれたし、……それに――
お面をした博に似た人が、助けてくれた。
あの人は、博じゃないの?
……博なんでしょ?
どうして返事をしてくれなかったの?
博はブラックと何か関係があるの?
モヤモヤが、私の心を掴んで離さない。
私はただ、真実が知りたいだけなのに。