「……やりすぎだ」







雫を助けたそいつは、機械で声を変えているのかとても低い声をしていた。



こいつは、一体何者なんだ。





知っているオーラ。

見たことのある面影。



だけど、曖昧なところでわからなくなる。






黒幕か?


だったらなぜ、雫を助けるんだ?






「すっ、すみません!!」



さっきまで雫にナイフを向けていた男が、頭を深々と下げて謝る。




もしかして、こいつが情報源……?


でも、やはり納得いかない。辻褄が合わない。





どういうことなんだ?