誰かにつけられているか、ハッキングされた?
だったら誰に?
悶々と考えている間に、全身黒の奴らが迫ってきていた。
こいつらを相手してるほど暇じゃねぇのに……!
見た感じ、雫を連れ去られたあの日のブラックよりも弱い。
それも格段に、だ。
どういうことだ?
こんなにも力の差が激しいものなのか?にしても落胆すぎねぇか?
ブラックの中でも下っ端ってことか?
……それとも――。
「おらあああぁぁああぁ!!」
全身黒のやつがひとり、持っていた鉄パイプを俺に振り下ろす。
遅い。スローモーションに見えるぜ。
俺は軽々と避け、鉄パイプをそいつから奪い取った。