瞬間、私は動いていた。 博を、……あの博に似ている人を追わなくちゃ。 もしかしたら、博かもしれない。 博じゃないかもしれない。 だけど 私の勘が、言っている。 追え、と。 「あ、ちょ、お前どこ行くんだよ!!」 私は無意識に、動き出していた。 履きなれていない下駄で、何度もつまづきそうになりながら。 博……博……博……っ! ごめん、神雷の皆。 私、どうしても博に会いたい。