俺はこれから、お母さんの叔父の家で暮らすことになっている。



お母さんの叔父の住んでいる地域には、小学生の俺でも知っているくらい有名な暴走族がいる。


俺はそこに入って、強くなろうと思う。





すっかり変わってしまったお母さんを守れるくらい、支えられるくらい、強くなるために。



そして、自分自身が光を抱けるように。








『……何?』




『…………』








お母さんは俺の名前を呼んだきり、何も話さなかった。


ただただ、必死に笑顔を作っていた。




辛そうな表情を、くしゃりとさせて。









――またね、お母さん。