触れてはいけない、危険区域。 私の、絶対的な孤独空間。 「俺が、家族を傷つけたからさ」 「傷、つけた……?」 まるで、私だ。 私と、同じだ。 深い深い傷の奥。 私の心臓は、ドクン…と嫌な音を立てる。 今、足を動かして、孤独な心を抱える彼に踏み込もうとしている――。