お父さんはリビングで、お酒を飲んでいた。



けれど問題はそこじゃない。






床にあるのは、お酒が入っていた缶や瓶。


それも数本じゃなく、何十本も。






『お父さん、やめなよ。そんなに飲んだら体に悪いよ!』







僕は、コップに入っているお酒を飲もうとするお父さんを止めようと、お父さんの腕を引っ張る。







『うっせぇな!!』







お父さんは、小さな僕の力なんていとも簡単に振り払い、お酒をごくごくと飲む。



……どうしちゃったのさ、お父さん。






変わってしまったお父さんの姿。


前のお父さんの面影は、感じられなくなっていた。