一番最初に見つけたのが、“藍島竜”という名前だった。 私は藍島さんに、何度も「助けて」と叫んだ。 誰かが倒れている姿。 それは“あの時”と同じ光景で。 私の心臓は、ドクン……と鈍い音を立てて揺れていた。 『今どこだ?』 「繁華街の……」 『もういい、わかった。今からそっちに向かう』 そして切られた電話。