女嫌いの俺だけど


神雷の、仲間のためなら、怪しい奴に自ら近づく。





それが女でも、だ。







本当はこういうの、瑛士の仕事なんだけど。



今回は俺。




多分、あの五人の中で俺が一番、――雫を疑っているから。








あいつは隠し事が、いくらなんでも多すぎる。



苗字も、過去も、さっきの殺気だって……。






「俺はただ、質問しただけじゃねぇか。
 なのになんで泣くんだよ……」






だから女は嫌なんだ。


いつだって、女は人を騙す。




あいつもきっと、俺らを騙しているんだ。