「は、は、……っ」
息が荒く、ひとりきりはとても寂しい。
夜のネオンがチカチカする繁華街は、大人の人ばかりで、まだ小学5年生の子供の私は逆に目立っていた。
少し傷のついた足や腕を隠すように、私はゆっくり歩く。
どうして子供が、こんな時間にこんなところにいるんだ。
そんな大人の目が痛くて、私は俯く。
痛い。怖い。
だけど、もう……行くところなんてどこにもない。
「お嬢ちゃん、ここで何してるのかな?」
好奇心で私に声をかけてきた、二人組の大学生。
「え……」
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