光輝が席を離れた後、他のホストが
変わり代わり着いた。


新規の客には、指名をつけさせようと
色んなホストをまわさせる。
大抵くるのはナンバー外の子ばかり。


でも、この店のナンバーといっても
まだ新しいお店みたいで
ホスト達も慣れた子じゃなく
あえて、シロートを選んで集めたみたいだから
そんなに違いがあるようには
見えなかった。


ってちょっと失礼かな? 笑







「誰か気になるこいた?」


美歩さんが突然聞いてきた。


この店は、帰るときの送り担当?
みたいなのを必ず
決めなきゃいけないようだった。


「ぅ〜ん…」


私はこういうのがすごい苦手。



「さっきの光輝でいいんじゃないの?」


「…⁉︎ 絶対いゃです‼︎」

なんか、なんかわからないけど
光輝だけは嫌だ!
って反射的に言ってしまった…


じゃ、どうしよう…って焦ってたら
すごく綺麗な顔の子が目に入った。



「あの人!あの人がいいー。」


さっきも少し着いてくれてて
カッコイイな、って思ってたけど
名前までは覚えてない。


でも、この光輝でいいやん!みたいな
空気が嫌で咄嗟にこの人を
選ぶことにした。


自分でもなんでこんなに
光輝に対して意地?はってたのか
わからないけど、なんとなく私が
光輝の事気にいってる!なんて
思われたくなかった。