「気にしないで。私が好きでやってるだけだから」 少し微笑めば、顔を赤くしてそっぽを向いた。 誠が照れているのに怜香が気付くわけもなく── 「……誠、風邪か?顔が赤いよ? でもなんで拗ねてるの?」 ──きょとん、とした顔で心配はするものの、顔が赤いのとそっぽを向いてる原因が怜香にあるのは当たり前のように気付くわけがなかった。 誠「…、大丈夫だ。 (…………天然…いや、鈍感?)」