無言で車へと戻る道を進むが、今向かってるのは裏口。 車を停めてあるのは、正面。 ……呼び出すか そう考えた俺は、ポケットからスマホを出し、門の前にいるてつに電話をかけた。 て『あ、怜香さんっすか?』 「……車、裏口」 て『あ、了解しましたっす。すぐ行くっすね』 「………<ブチッ>」 2コールもしないうちに出るのはさすがてつだと思う。 俺はてつの返事を聞くと無言で電話を切った。