「――… あッ…!」



クラブの中から出たとたん
強い風が吹いてて


にぎっていた地図が
闇に吸い込まれるみたいに
飛ばされてしまった…


少し、その方向に走ったけど
どこに行ったかわかんなくて


…落ちてた紙ゴミを見ても
水たまりでぐちゃぐちゃになってたから
多分…


―― でも、西ってことはわかってる


だから…行かなきゃ ―――


待っててね


ユイファさん…