『  … 』



――――… 無言


私は受話器をにぎりしめ
次の言葉を待った



…かすかな音

うちのほうの音じゃない…

グラスがこすれ合うみたいな雑音と

男の人の、笑い声…?




「――… だれ…?」


『助け…ぇ て…』